テレグラム(Telegram)を使ったよくある詐欺13選と詐欺対策

テレグラム(Telegram)は、誰でも簡単にアカウントを作成できて、他のメッセージアプリよりも自由度が高いですが、それが故に犯罪の手口に使われやすくなっています。実際に、テレグラムは偽の仮想通貨投資グループ、フィッシング詐欺、デート詐欺などに頻繁に利用されていることで知られています。
テレグラムを使って個人情報や金銭を騙し取ったり、テレグラムアカウントの乗っ取りもあります。洗練された多層的なフィッシング詐欺から、多数のグループチャットでリンクを拡散する攻撃的なボットアカウントまで、様々な手口が使われています。
この記事では、テレグラム詐欺の中でも特に代表的な手口、詐欺対策、被害に遭った場合の対処法について詳しく解説します。テレグラムの知識を深めて、安全に利用できるようマスターしましょう。
テレグラム(Telegram)詐欺とは?
テレグラム(Telegram)詐欺とは、テレグラムを使った不正行為全般を指します。テレグラムは、ソーシャルエンジニアリング、ロマンス詐欺、仮想通貨窃盗など、様々な詐欺に利用されています。また、テレグラム経由で不正サイトへのリンクやマルウェアを含む危険なファイルを送信してデバイスを損傷させたり情報を盗むこともあります。
また、友人、家族、同僚、管理者など、あなたの周りの人や身近な人になりすまして、あなたを騙そうとするケースもあります。最悪の場合、テレグラム詐欺は長期的な恐喝に発展することもあり、誰にも知られたくないあなたのプライベートな秘密を利用して恐喝し、多額の金額を要求してくることもあります。
テレグラムは匿名でアカウントを作成することができますし、公開グループの監視も厳しくないため、犯罪者は一度に数百人あるいは数千人のユーザーを簡単に標的にできてしまいます。こうしたケースでは、騙されたのがそのうちの1人か2人だけしかいなかったとしても、犯罪者にとっては「価値のある犯罪手口」となってしまうのです。
テレグラム詐欺の手口とは?
大半のテレグラム詐欺は、基本的なパターンがあり、詐欺師があなたの信頼を得て、緊急性を促すメッセージで「金銭の送金」、「悪質リンクのクリック」、「機密情報の共有」といった危険なアクションを要求します。以下に、代表的な詐欺の手口を挙げてみました。
- なりすまし:詐欺師はあなたの身近な人、インフルエンサー、ブランドの偽アカウントを作って、緊急性を煽るメッセージを送ります。場合によっては、友人や家族を装ってメッセージを開かせ、あなたの機密情報を共有させることもあります。
- フィッシングリンク:本物そっくりの偽サイトへ誘導しようとします。目的はユーザー名、パスワード、その他の機密情報の入力を促すことです。一見本物に見える偽サイトでも、よく見るとURLが微妙に違っていたり、デザインが古臭かったり、一部のページが機能しなかったりする傾向があります。
- 危険ファイル:デバイスを感染させるマルウェアを含む添付ファイルを送信します。一部のマルウェアは、デバイスに保存されたログイン情報や個人ファイルを含む機密データを盗むこともできます。
- 投資・仮想通貨詐欺:偽の仮想通貨グループチャットにあなたを招待して、「体験談」や偽のスクリーンショットで全員が利益を上げているように見せかけて興味をそそります。資金を送金させたり、偽の仮想通貨を購入させるのが目的の詐欺です。
- アカウント乗っ取り: テレグラムのカスタマーサポートを装った偽メッセージが届きます。通常、このようなメッセージでは、ログインコードの入力を要求してきます。応じるとアカウントを乗っ取られて利用できなくなります。
フィッシングリンクをクリックさせたりデバイスにマルウェアをインストールさせて個人情報を盗み、情報をダークウェブで販売されてしまうこともあります。あるいは、あなたから直接お金を請求する場合もあります。
最も一般的なテレグラム詐欺の手口
テレグラム上には数千もの詐欺が蔓延しています。ここでは最も一般的なテレグラム詐欺の手口を簡単に紹介します。
1. フィッシング詐欺
正規企業や人気インフルエンサー、テクニカルサポートを装った偽のテレグラムアカウントを使ったフィッシング詐欺です。公式サイトと同じロゴやプロフィール画像が使われている場合は特に見分けがつきづらく、詐欺だと気づけないことがあります。
偽アカウントから、例えば「当選した」「アカウント情報の確認が必要」「アカウントが危険にさらされている」など、緊急を要するメッセージを送信します。このようなメッセージには、個人情報を盗むためのフィッシングサイトへの偽リンクが含まれていることが多く、場合によってはマルウェアのダウンロードを仕掛けることもあります。
犯罪者は、危険なリンクを開かせるために様々な口実をつけてきます。中にはテレグラムのボット機能を利用してフィッシングを自動化し、偽の警告や緊急メッセージ、またはカスタマーサポートを名乗り、ユーザーにクリックや機密情報の共有を強要することもあります。
フィッシング詐欺の手口は多岐にわたります。数か月かけてテレグラム上で被害者と信頼関係を築いてから、盗取を試みる詐欺師もいれば、ボットを使って多数のグループチャットやDMに何千もの悪質リンクを拡散する詐欺師もいます。
2. なりすまし
偽のテレグラムアカウントを作成し、身近な人や企業などになりすまして騙そうとします。以下のようななりすましが一般的です。
- テレグラムのカスタマーサポートやグループ管理者
- 友人や家族
- 会社の取引先
- 同僚
- 有名人
- 政府機関
実際に存在するテレグラムグループやチャンネルを模倣した偽のグループを作成し、ユーザーを騙して参加させ、その後、被害者の信頼を悪用して個人情報を盗んだり、金銭をだまし取ろうとします。
なりすまし詐欺には様々な手口があります。例えば、テレグラムのサポートを装って「あなたのテレグラムアカウントに問題が発生した」と偽ってログインコードの提供を要求し、コードを共有してしまうと、あなたのアカウントにログインされてしまいます。その後、二段階認証を有効化されたり強制ログアウトされると、アカウントにアクセスできなくなります。
その他、「困っている友人」を装ったり、知人を名乗ってテレグラムでメッセージを送ってくることもあります。このようなケースでは、緊急事態を装い金銭を要求したり、悪意のあるリンクを開かせようとします。
3. 仮想通貨詐欺
犯罪者がテレグラムで偽の仮想通貨グループを作成する理由はいくつかあります。第一に、グループを大量のボットアカウントで埋め尽くすことができるので、公開グループがあたかも沢山の人に利用されているかのように見せかけることができます。また、こうしたグループには、専門知識がなくても即座に高収益を得たい未経験者や信頼しやすい投資家が集まりやすいので、被害者を見つけやすいのです。
犯罪者は、実在する仮想通貨取引所で購入可能な正規コインを利用するケースもあります。偽のスクリーンショットや「体験談」を共有して、資金を直接送金するか推奨コインを購入すれば巨額の利益を得られると被害者を説得します。
この詐欺は主に二つの手法で実行されます。一つは、犯罪者が被害者に仮想通貨ウォレットを外部サイトに接続させ、資金を搾取する方法。もう一つは、コイン開発者や内部関係者が協力して価値を人為的に吊り上げた後、投資家の資金を持ち逃げする「ラグプル」と呼ばれる手口です。
4. 出会い系詐欺
出会い系詐欺は時間をかけて被害者と恋愛関係を築きます。通常は出会い系アプリでメッセージ交換を始めますが、最終的にテレグラムなどの別のアプリへ移行するよう要求します。
最終的に、緊急事態を装ったり、お金に困っていることを伝えて、恋愛感情と信頼性を利用して金銭を騙し取ります。こうした詐欺は数ヶ月に渡ることが多く、多額の損害をもたらすこともあります。
出会い系詐欺は、出会いを求めて人を信じやすくなっている心理を悪用するので厄介です。また、不適切な写真を送信したり周りの人に知られたくないようなプライベートな話をしてしまうと、恐喝や脅迫にも発展しやすい詐欺であることも特徴です。
5. 求人詐欺
テレグラムの匿名性を悪用して、偽の求人案内を送ります。大半の場合、「高給」、「未経験オッケー」などといった謳い文句を使った仕事で、ボットアカウントや公開グループの転送メッセージ経由で一気に拡散します。
これらの偽の求人には、仕事を開始するにあたって「前払い費用」が発生するというものもあります。被害者が前払い費用を支払うと、その後、被害者はブロックされたり、求人のアカウントが削除され、連絡がつかなくなります。
6. 偽アプリ
アプリ詐欺では、犯罪者が偽のテレグラムアプリを配布します。これをインストールしてしまうと、アプリへのログイン時に端末上の個人データを盗んだり、ログイン情報や決済情報などの機密情報を入力させたりします。
追加機能を搭載したテレグラムの更新版として宣伝し、サードパーティのウェブサイトやアプリストアを通じてこれらのアプリを配布します。例えば、本物のテレグラムアプリと全く同じ見た目で、テレグラムが許可していないカスタム背景やカラーパターンといった偽の機能を提供する偽アプリがあります。
これらのアプリは正規版テレグラムアプリを複製して作られていることが多く、個人情報の窃盗を目的としています。偽アプリにパスワードを入力すると、そのログイン情報を使って本物のテレグラムアカウントにアクセスされる場合もあります。
さらに悪質なケースもあります。例えば、偽アプリ上のあなたのメッセージを精査して機密情報を見つけ出し、それを悪用してカスタマイズされたフィッシングメッセージや脅迫といった詐欺を仕掛けることもあります。
7. 懸賞詐欺
懸賞詐欺は興奮や好奇心といった感情を利用して、「今だけ」などタイムリミットを付けて個人情報の即時提供を迫ります。
テレグラムで被害者に「懸賞当選」を偽ったメッセージを送り、受領には手数料支払いまたは個人情報提供が必要だと主張します。通常、これらのアカウントは正規企業・有名人・仮想通貨を装い、情報を騙し取ります。
被害者を「当選者クラブ」と偽った非公開グループに追加することもあります。こうしたグループは、獲得金額や「プレゼントの正当性」を語る多数のボットで埋め尽くされています。
当然ながら、手数料や個人情報を送信すると、犯罪者はテレグラムの匿名性を悪用して金銭と情報を持ち逃げします。
8. ネズミ講
ネズミ講は、実際の製品やサービスから利益を上げるのではなく、他者を勧誘することで収益を得ます。
テレグラムを使えば、ボットアカウントで大規模なグループをすぐに埋められるため、人気や正当性を簡単に装えてしまいます。犯罪者は、正規の投資グループの名前やロゴ、メンバーをコピーして偽のグループを作成し、本物の投資家を騙して偽グループに参加させることも簡単にできます。
ネズミ講の問題点の一つは、被害者も初期投資で利益を得る可能性があることです。これは「ハネムーン期間」とも呼ばれます。ネズミ講は、テレグラム経由で新規投資家を集められなくなった時点でスキームは崩壊し、被害者は結果的に金銭的被害にあいます。
結局、長期的に利益を得られるのは犯罪者だけになる設計なのです。
9. サブスクリプション詐欺や隠れた料金
テレグラムでは、仮想通貨マイナー、AIツール、ストリーミングサービス対応のデバイスなど、様々なサブスクリプション型の製品が宣伝されています。
ユーザーは、隠れた料金が設定された偽のサービスに加入させられたり、同意していないサービスに対して課金されたりします。こうした詐欺は、細字の注意書きや意図的に曖昧な表現を用いて、無料トライアル期間終了後に自動的に有料サブスクリプションに移行する詐欺的な仕組みがよく用いられます。
テレグラムはボット連携やアプリ内決済リンクを許可しているため、犯罪者は架空の製品を簡単に宣伝することができ、決済リンクから直接支払いを受け取ることが可能です。
10. 募金詐欺
募金詐欺では、犯罪者が慈善団体や困窮している個人を装い、架空の寄付を募ります。
テレグラム経由で慈善団体へ募金する際は、必ず慈善団体の公式サイトを確認するか直接問い合わせて、そのアカウントが本当に当該団体の公式テレグラムアカウントであるかを確かめてください。
11. 恐喝・脅迫詐欺
テレグラムであなたと信頼関係を築き、個人的な写真・秘密・詳細の共有を強いります。その後、身代金を支払わなければその情報を公開すると脅迫します。場合によっては、犯罪者が「決定的な証拠」をでっち上げることもあります。
詐欺師はこの機密情報を武器にバラされたくなければお金を支払うよう要求します。あなたの秘密が周りに知られることへの恐怖心を利用するため、断るのが非常に困難で、最悪なことに、多くの恐喝犯は金銭を受け取った後も要求を止めません。むしろ、さらなる要求を強めるきっかけになることさえあります。
12. 偽商品の販売
テレグラムの公開チャンネルは、詐欺商品のマーケットプレイスとして頻繁に利用されています。多くの場合、偽物の人気商品の特別割引や偽クーポンを宣伝しています。例えば、賃貸や住宅物件、高価な商品の特売を宣伝する公開チャンネルがあり、購入した後に音信不通となります。
偽サイトへのリンク付きの偽商品をテレグラムで宣伝したり、テレグラムチャット内で偽商品を直接販売するものもあります。テレグラムは管理されていないコンテンツ共有を許可しているため、犯罪者は偽商品を公然と販売できてしまいます。アカウントが停止されても、簡単に別のアカウントを作成し、存在しない商品の宣伝を継続できます。
13. テレグラムボット詐欺
テレグラムのボットを悪用して、暗号通貨マイナーや「アップグレード版」テレグラムアプリといった正当なサービス、あるいはストリーミングサイトや海賊版アプリといった不正サービスを装うことがよくあります。
このようなボットとやり取りしてしまうと個人情報の入力を迫られたり、危険なリンクが多数の被害者に一切配布されます。
こうした詐欺では、AI ツールを悪用して大量の偽のボットアカウントを作成し、巧妙なメッセージや宣伝文を生成して、被害者を信用させます。
テレグラム詐欺から身を守る方法
テレグラム詐欺は危険ですが、通常は簡単に見抜けます。詐欺を特定する際に、注意すべき点を把握しておきましょう。
危険信号や不審な手口の見破り方
詐欺を露呈する兆候はいくつかあります。テレグラムを利用する際は、以下の危険信号に日頃から注意を払いましょう。
- 「有名人」からの不審なメッセージ:犯罪者は有名人や信頼できる機関を装う傾向があります。この場合、青い認証マーク(著名人や組織用)が付いた公式アカウントであることを確認してください。一般ユーザーにはこのバッジは表示されないため、バッジがない場合は注意が必要です。
- 「知り合い」からの不審なメッセージ:犯罪者は友人や家族を装うことがあります。知り合いと思われる人からメッセージが届いた場合、文面がいつもと違うようであれば、警戒してください。本人かどうか確信が持てない場合は、別のメッセージアプリで連絡を取って本人かどうか確認してみてください。
- 知らない人からのリンク:個人メッセージやグループチャットを通じて、知らない人から外部サイトへのリンクが送られてきた場合は危険です。これはフィッシングリンクである可能性があり、個人情報を盗むか、マルウェアをインストールさせようとするサイトへ誘導する目的で設計されている可能性があります。
- 個人情報の要求:電話番号、本名、メールアドレス、現住所や支払い情報などの個人情報を共有するよう要求された場合は詐欺の可能性大なので、直ちに報告してください。
- 緊急性を装ったメッセージや高圧的な手口:犯罪者は被害者にリンクをクリックさせたり指示に従わせようとするので、緊急性を煽る言葉を使うことが多いです。テレグラムでこのような手口を図るアカウントは、直ちにブロックして報告してください。
- 偽の景品プレゼント:当選やプレゼントを通知するメッセージは怪しいと思ってください。本当にプレゼントを提供する正規の企業がテレグラムでユーザーに連絡することはほとんどありません。
- 不審なファイルや添付ファイル:テレグラムでマルウェアを含むファイルをメッセージに添付することがあります。添付ファイルを開くと、マルウェアが端末にインストールされます。安全が確認できないファイルは絶対にダウンロードしないでください。
- 仮想通貨グループ:テレグラムでは仮想通貨詐欺が特に蔓延しています。突然招待された仮想通貨グループや、魅力的な仮想通貨投資を勧めるメッセージは、ほぼ間違いなく詐欺です。テレグラムで紹介されたコインは、自身で徹底的に安全性を確認するか、投資は避けましょう。また、詐欺師は偽造や誤解を招く文書を容易に公開できますので、ホワイトペーパーを信頼しないでください。
- ビデオ通話の拒否:知り合いだと思っていた相手がビデオ通話を拒否する場合、危険信号が大です。相手が音声通話には対応したとしても、完全には信用できません。偽アカウントや盗んだ音声記録を使って、本物のような話し方を再現できる場合があるからです。
2段階認証(2FA)を有効にしてセキュリティ強化する方法
アカウントを保護する最も簡単な方法の一つは、テレグラムの2段階認証(2FA)を有効にすることです。これにより、たとえハッカーにあなたのテレグラムアカウントのパスワードが知られたとしても、アカウントにアクセスされる確率が大幅に軽減します。以下の手順に従って、2FAを有効化してセキュリティを強化しましょう。
- テレグラムのアプリを開き、「設定」に移動します。Androidでは右上の三本線を、iOSでは設定オプションをクリックします。
- 「プライバシーとセキュリティ」をクリックします。
- 二段階認証を有効にします。
- 強固で固有のパスワードを作成してください(アカウントのログインパスワードとは違うパスワード)。次に矢印アイコンをタップして次に進みます。必要に応じて、このパスワードを思い出せるヒントを作成することもできます。
- リカバリ用のメールアドレスを追加してください。
- メールに受信した認証コードを入力してください。
2段階認証の設定が完了したら、プライバシーとセキュリティ設定メニューからセキュリティ設定を確認してください。ここでは、メッセージの自動削除を有効にしたり、グループへの追加、メッセージの転送、オンライン状態の表示を許可する相手を制限したりできます。
テレグラムを安全に利用するためのセキュリティ対策
詐欺の標的にならないように、しっかりと対策を行いましょう。テレグラムを安全に利用するために、以下の点に注意してください。
- 強力なパスワードを設定する:推測されにくいパスワードを作成してください。一般的なフレーズは避け、数字・英字・記号を組み合わせてユニークで複雑なパスワードを作成しましょう。
- アクティビティの確認:参加しているグループを定期的に確認し、見覚えのないグループは退出しましょう。
- 相手のプロフィール確認:知り合いを名乗る人物からメッセージが届いた場合、必ず相手のプロフィールを確認してください。最も確実なのは、別のメッセージアプリまたは直接連絡して、テレグラム上の相手が本人かどうか尋ねることです。
- シークレットチャットを有効にする:テレグラムにはエンドツーエンドの暗号化がありますが、これはシークレットチャット機能でのみ適用されます。テレグラム上で機密情報を共有する必要がある場合(推奨はしません)、必ずシークレットチャットを使用してください。
- グループ招待には警戒する:グループ招待には警戒してください。特に仮想通貨関連、投資機会を提供するもの、ボットアカウントで埋め尽くされているように見えるものには用心しましょう。
- 個人情報の共有は避ける:実名、メールアドレス、電話番号、仮想通貨ウォレットの鍵、銀行情報、パスワードなど、テレグラムでの個人情報の共有は避けてください。
- 定評のあるウイルス対策ソフトを使う:リアルタイム保護機能を備えた高性能なウイルス対策ソフトを導入しましょう。そうすれば、誤って危険なファイルを開いてしまっても、マルウェアをブロックできます。
- ソフトウェアを最新の状態に保つ:テレグラムアプリおよびお使いのデバイスに最新のセキュリティパッチが適用されていることを確認してください。
- テレグラムをアンインストールする:テレグラムを使わなくなった場合、アプリを削除するのが将来の詐欺を避けるためにも最も簡単で有効な手段です。代替アプリをお探しの場合は、Signalのようなアプリなら全チャットでエンドツーエンド暗号化がデフォルトで適用されます。ただし、絶対に安全なメッセージアプリは存在しませんので、いずれにせよセキュリティ対策や警戒は怠らないのが不可欠です。
VPNを使ってテレグラムを安全に利用しよう
仮想プライベートネットワーク(VPN)は詐欺を直接阻止できるわけではありませんが、IPアドレスを隠してネット通信を暗号化できます。テレグラムは、シークレットチャット以外エンドツーエンド暗号化が適用されませんので、VPNを使うことでセキュリティ強化はだいぶ出来ます。
通信が暗号化されると、第三者があなたのプロファイルを作成するのが困難になり、IPアドレスを変更することで、犯罪者があなたの実際の位置情報を特定するのを防止できます。
ExpressVPNにはThreat Managerという保護機能も搭載されており、ユーザーを追跡したりマルウェアを拡散したりする悪名高いサイトへのアクセスを阻止します。ブロックリストを継続的に更新して、危険サイトが読み込まれる前に素早くブロックすることで安全を確保します。
VPNはフィッシングやソーシャルエンジニアリング系の詐欺を直接防ぐことはできませんが、これらの詐欺で使われるサイバー脅威を防いでセキュリティを大幅に強化できます。
テレグラムで詐欺に遭った場合の対処法
まずは、落ち着きましょう。慌てると軽率な判断を下し、事態を悪化させる可能性があります。以下の手順に沿って対応してください。
テレグラムに詐欺を報告する
詐欺ユーザーやグループを報告することで、テレグラムが詐欺アカウントを特定・停止できます。
個別メッセージを送ってきたユーザーを報告する手順
- 該当ユーザーとのチャットを開きます。会話画面上部にユーザーをブロックオプションが表示されるか、画面右上の縦に並んだ3つの点をクリックして、「ユーザーをブロック」を選択します。
- ブロックすると複数のオプションが表示されます。スパム報告のチェックボックスにチェックが入っていることを確認してください。
- 報告を確定してください。不審なユーザーはブロックされ、報告されます。
詐欺グループの報告手順
- 画面右上の縦に並んだ3つの点をクリックして、「報告」を選択します。
- 報告理由を選択してください。
- 残りの欄を入力してください。
- 報告を確定してください。
【注意事項】アプリのバージョンや国設定によっては、報告するオプションが表示されない場合があります。また、ブロックする相手が連絡先に登録されていると報告オプションが表示されないと一部のユーザーは報告していますが、テレグラム公式サイトにはそのようなことは記載されていないようです。
テレグラムアプリから報告できない場合は、テレグラムのカスタマーサポートに問い合わせるか、「abuse@telegram.org」宛にメールで報告しましょう。スクリーンショット、詳細情報、ユーザー名、電話番号、その他の詳細など、すべての情報を報告しましょう。なお、カスタマーサポートは、アカウント復旧にも対応できる場合があります。
銀行または決済会社に連絡する
テレグラム上のリンクから送金、銀行口座情報の共有、購入を既に行ってしまった場合は、直ちに銀行または決済会社に連絡してください。状況を説明し、チャージバックを請求しましょう。
アメリカにお住いの場合、3大信用情報機関にも連絡してクレジットカードを凍結し、ID監視ツールを使用して不審なアクティビティを監視した方が良いでしょう。ExpressVPNの「Identity Defender」サービスでは、万が一個人情報が盗まれた場合、最大100万ドルの盗難補償を受けられます。
デジタルウォレットや暗号資産プラットフォームを利用した場合、不正報告システムや緊急カスタマーサポートがあるか確認してください。通常、ブロックチェーン取引は不可逆ですが、一部のプラットフォームでは早期に警告があれば不審なアカウントを凍結できる場合があります。
詐欺を警察に報告する
詐欺を管轄の警察に報告し、犯罪の記録を残してもらい、あなた以外に被害者がいるか調査してもらうようにしましょう。アメリカ在住の場合は、インターネット犯罪苦情センター(IC3)にも詐欺を報告してください。
デバイスをマルウェアスキャンする
犯罪者は、マルウェアが含まれるリンクをテレグラムで送信することがあります。危険なリンクを開いてしまった場合は、高性能なウイルス対策ソフトでデバイス全体のフルスキャンを実行してください。また、潜伏期間が長いマルウェアもあるため、現時点で有効化されていないウィルスも検知できるよう、ウイルス対策ソフトのリアルタイム保護が有効になっていることを確認しましょう。
パスワードを変更する
テレグラムアカウントが侵害された場合は、直ちにテレグラムのパスワードを変更してください。また、テレグラムと同じログイン情報を使用しているアカウント/アプリ(特にメールや金融関連のアカウント)が他にある場合、それらのパスワードも全て更新しましょう。ExpressVPN Keysのようなパスワードマネージャーを利用すれば、ユニークなパスワードを簡単に作成・保管できます。
テレグラム詐欺に関するよくある質問
テレグラムは安全ですか?
テレグラムを利用すること自体は安全です。但し、テレグラムのチャットは、シークレットチャット以外はエンドツーエンド暗号化が適用されません。ですので、テレグラムは日常会話程度で使うようにして、一般的なセキュリティ対策やプライバシー保護を講じていれば、通常は安全です。サイバー犯罪者はテレグラムだけに限ったことでなく、他のソーシャルメディア系アプリでも蔓延していますので用心しましょう。
テレグラムの偽アカウントを見分ける方法は?
テレグラムの偽アカウントは、「ジェネリックまたは盗用されたプロフィール画像を使用している」、「ユーザー名と表示名が一致しない」、「アクティビティが少ない」、「不審なリンクを含む迷惑メッセージを送信する」などといった特徴があります。有名人や知り合いを装った手口も多いです。プロフィール画像が盗用されているかどうかは、「逆画像検索」でも確認できますので、相手が本物か必ず確認しましょう。
犯罪者がテレグラムを使う理由と、どうやって標的の見つけているのか?
テレグラムが詐欺に使われる理由としては、「テレグラムは匿名で利用できること」、「アカウントを簡単に作れること」、「ファイル共有が簡単なこと」、などが挙げられます。犯罪者は、簡単に偽アカウントを作成して公開グループチャンネルに潜入したり、特定のユーザーに迷惑メッセージを送信することができてしまいます。
テレグラムで詐欺を見分ける方法は?
個人情報を要求する不審なリンクやメッセージを送信してくる場合、詐欺の可能性が高いです。また、グループチャットにリンクを投稿してクリックを促すケースも多発しています。知人や身近な人になりすます手口もよくあります。テレグラムを含め、メッセージアプリなどでリンクを開く際や直接会ったことのない相手とやり取りする際には常に細心の注意を払ってください。
テレグラムで詐欺を報告するには?
チャット内のメニューをクリックして「報告」を選択すると、テレグラム上で詐欺を報告できます。テレグラムのカスタマーサポートに直接報告することも可能です。いずれの方法でも、詐欺の被害に関する詳細を可能な限り提供しましょう。
テレグラムで知らない人からメッセージがくるのはなぜ?
テレグラムで知らない人からメッセージが来た場合、詐欺目的が多いです。グループチャットやユーザー名検索であなたを見つけてメッセージしているのです。信頼を得るために、友人や家族、仕事の関係者、有名人を装うケースもあるため、知り合いだと思っても警戒が必要です。
ただし、共通の趣味やグループチャットで過去に会話したことがあるなど、正当な理由で連絡してくる場合もいます。相手が安全であるか身元を必ず確認すべきですが、オンラインで知り合った人と会話すること自体は問題ありません。
テレグラムのユーザー名や電話番号を共有しても大丈夫ですか?
一般的に、テレグラムのユーザー名は共有しても特に問題ありませんが、電話番号は機密情報なので共有は避けた方が良いでしょう。ユーザー名だけでも相手とやり取りできます。ただし、知らない人にユーザー名を提供する際には用心しましょう。詐欺や嫌がらせの標的となる可能性があります。
VPNを使えばテレグラム詐欺を防止できますか?
VPNはデータを暗号化しIPアドレスを隠蔽しますので、テレグラム詐欺に対するセキュリティを強化できます。VPNを使うことで、実在の場所を特定されたり、メッセージを傍受されたりするリスクが大幅に低減されます。
ただし、VPNはフィッシング詐欺からは保護できません。グループチャット等からあなたを見つけて、巧妙なソーシャルエンジニアリングで騙すことができてしまいます。
ネット上で身を守るための第一歩を踏み出しましょう。リスクなしでExpressVPNをお試しください。
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